トップ戦績・特集>06*冬物語

 12月某日、グラウンドに足を運ぶとどこからともなく
悲鳴が聞こえてきた。
この日は週2日設けられているトレーニングの日。
簡単な器具を使ったものから基礎的なものまで。
うをー」とか「ああーー」とか苦痛が声となってこだましていた。

ここでターゲットとなったのが谷重寛くん。
谷、手本を見せて」と柘野崇トレーナーが言うと
谷くんがお手本を見せようと頑張る。
これ、かなりきつい。一番体重の軽い谷くんがやっても
1セット終えると息が上がる。
しかし、「谷、ごめん、オレ見てなかった」と意地悪する部員続出!
・・・。お、OKOK、もう1回な!」と谷くん、怪訝そうな顔をしつつ
何度も手本を見せるも、対照的に周りの表情はニタニタだった。


何度もお手本を見せて、危険な顔になっている谷くん。
それをじっくり見る大塚くんと三角くん

今度は松田成世くん。
腕を真っ直ぐ伸ばし、くるくると錘を棒に巻きつけていくトレーニングのときだ。
これも腕が吊って「めっちゃ筋肉ついた」と言わざるを得ないくらいきつい。
すると、松田くんのときには「歌いながら!」の声が・・・。
ミスチルの“抱きしめたい”を大声で歌いながらトレーニングに励む松田くん。
気づくと、彼の前で多くの部員が聞き入っていた。
グラウンド内にいた1年生も松田くんの歌声に耳を傾ける。
オレの目を見つめて歌って」の柘野さんのリクエストに
恥ずかしそうに歌う松田くん。野球部きっての美声がグラウンドに響き渡った。
嫌がらせでもなんでもない。内気で人前で話すのが苦手な松田くんの性格を
知っているからこそ、人前で歌わせているのだ。
その横で、なぜか榊直人くんは笑顔でトレーニング。

 
歌いながら巻き巻きする松田くん                    基礎トレをこなす1年生たち。しっかり足伸ばして!

1年生たちは基礎トレーニング。
それを終えると、リレーが待っていた。
ホームベースからレフト→センター→ホームという感じで三角形を描くように
1周走るリレー。3チームに分かれて、よーいスタート!
何を勘違いしたのか佐名木くんはセンターからライトに走ってしまうミス。
佐名木!!なにやってんだよ!!」と同チームから相次ぐ罵声・・・
何てったって最下位チームには罰ゲームがあるから必死だ。
で、最下位チームには腕立て伏せの一番きついところでキープするものが課せられた。
1回目失敗した部員は、仲間の援助を得て2回目にチャレンジ!
ズボンがずり落ちそうになったり、なんだか大変な姿になっていた・・・
それでもノルマを達成できなかった見村翔くんには腕立て伏せの指令がくだされた。

 
苦しまぎれのウィンクを披露する山河裕明くん                ちょっとおかしな逆立ち・・・吉原白馬くんはお腹が見えてる!

力果ててしまった見村くん・・・

その頃、2年生たちはライト付近でダッシュ系のトレーニング。
タイムが1年生より下回ってしまった2年生が「くそー!」と言いながら
燃えていた。が、ここにもおかしな走り方をしている部員がいた。
折り返すときに腕が広がる榊直人くん、物凄い低い姿勢で走る有安正充くん。
何だかとっても楽しそうだった。
が、このトレーニングは見た目以上にきつく
選手にとっては憂鬱な1日だったりする。
しかし、そこはサッカーでダウン(アップ)をしたりなど工夫されている。


よーいどん!笑顔な大嶋一誠くんと切れちゃったけど斎藤涼介くん。
後方で川辺郁也くんがヘバッてる


小さな動きも俊敏に!

翌日は普段通りの練習メニュー。
しかし、ドS・浜田紳吾コーチの口から、まさかの一言!
飛び込みさせようと思うんよ〜
すかさず部員は「え・・・・・・」と怪訝そうな表情を見せる・・・
文字通り、ボールに飛び込むノックのことである。
最初は内野手のみ。
外野手はサブグラウンドでひたすらティー。
内野だけなら、そんなにかからないですね」と言うも
実はそこから外野手も加わり、午前中の2時間弱を全て使いきるほどの
熱いノックになった。


レガースつけてノックボールに転がり込む塚本健太くん。
その様子を笑いながら見てる斎藤くん・・・

ふと、ベンチの上にはなぜか正露丸のビンが。
その隣りには下痢止めの粉薬・・・
そこへサブグラウンドからやってきたのが高橋皇貴くん。
お腹痛いんです。粉薬は有安に貰ったんですけど、治らないっす
もしや・・・ノロウィルスでは??
いえ・・・違うと思います
薬を飲んではトイレへ直行。
後日、ノロウィルスだと判明したのでした・・・。
今度は中村将貴くん。
この日は捕手を座らせて軽くピッチングを行った。
遠めで見ても、リリースの位置が高くなり順調に回復している模様。
段々良くなってきましたよね」と本人も満足そうだった。
手には新品の黄色いグローブ。
これは松本雅俊くん(法大1年)のお父さんが設立した「MU」という野球用品ブランドのもの。
その第1号のグローブが、これだ。
しっかり「第一号機」の刺繍も入っていて、随所にこだわりの文字が。
中村くんお気に入りのグローブに仕上がっている自慢の道具だ。

グラウンドに目を戻すと、谷くんが物凄いジャンプで
ボールに食らい付いていた。
いつも口では「しんどい、しんどい」と言う谷くんだが
実は練習には一番いい表情で励んでいる。
1時間も経てば、みんなの練習着は真っ黒になっていた。


飛んでる谷くん

------

●おまけ●

そして某日、グラウンドの大掃除が行われた。
敷地内にある全部室の中のありとあらゆる物を
すべて外に出し、徹底的に大掃除。
全部員を用具庫、トイレ、排水溝、部室などなどの担当に振り分ける。
せっかくキレイに拭いたところに土足で入る長安駿作くんに
佐名木くんは「おい!!何やってんだよ(涙)!」と悲鳴・・・
ゴミ袋を持ち運んでいると岡村侑くんが「持ちますよ!」と優しい。
その間、帰省中のOBたちが続々とグラウンドにやってくる
その度に特に1年生が口を開けて憧れの先輩を凝視。
2時間も経つと、
特に3年生の部室は見違えるほどの美しさに変身したのだった。
これを1年間保ってほしいのだが・・・


きれいになった3年生の部室

アルバムはこちら

inserted by FC2 system