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 朝9時。とにかく寒い関西の野球部グランドに着くと
すでにアップが完了し、キャッチボールが始まっていた。
12月とはいえ、ほぼ休みなく毎日のように練習はあり
29日が年内最後の練習となる。
この日は2年生二人がお休み。
どうも野球部全体で風邪が流行中で、江浦滋泰監督もその一人だ。
でも、「よし、ノック打ってくるか」とグランドに歩いていく。


橋田和則くん、ナイスキャッチ!

ノックはレギュラー関係なしに全員に容赦なく飛ぶ。
足元にはもちろんレッグウォーマー。
選手たちの白い息を上ったばかりの太陽が差す。
早いもので、安井一平世代も紺色のシャツを着こなしている。
上級生しか着ることのできないこの色は、自然と大人っぽく見えるのだ。
彼らが入学したばかりのある春の日、午前中練習試合を終えたあと
1年生だけでバッティング練習をしたことがあった。
背中と左胸に名前、右胸に出身中学が書かれてあって
中西と山本姓が二人いるんだ!と思ったり
私の前に来ると、ペコペコ避けるように歩いていた。
それが、今では18人の1年生を従えて堂々としている。

 
雪が残るレフト付近。これは中村隼也くんダーっシュ。    下田将太くん、こういうアングルが似合うね!

つい2、3日前のノックノーエラーでは30周くらい走ったそう。
(1つエラーするごとにベーラン1周、全員がノーエラーしないと延々と続く)
もう監督さんは最後のほうは笑うしかないって感じでした」とは部員の言葉。
おまけに「結構エラーしますよ」と言われていたので
ノック好きな私としては、楽しみにしていたのだが・・・
今日は上手かった。あまり厳しいコースに飛んでいなかったこともあるが
体で受け止めようと必死。「おお〜〜」という声が各ポジションから飛ぶくらい。
最初にミスしたのはサードの東慎介くん。
ひがしーひがしー!しっかりー!
お決まりで「すみませーん!!」と言いながら走る。
この東くん、サードだけでなくセカンドの練習にも加わる忙しさ。
1年生の頃からB軍戦などでどこでも守ってきたセンスの持ち主だ。


東くんの参加で激戦ポジションなセカンド。左から谷重寛くん、東くん、宮本丈嗣くん、
山本直哉くん、トンボ戦士は岸本悠揮くんかな?寒そう〜(><)

ファーストの中西豪くんが2エラー。
サードから順にノックが始まるため、ファーストやキャッチャーは
プレッシャーがかかるポジションだ。
もう1エラーがそのキャッチャー(だったと思う、ちょうど誰か見てなかった)。
でも、合計4周しか走らなかった!素晴らしい!
この達成の瞬間はとにかく笑顔だ。
残りはキャッチャーフライ。
でも、監督さんは打つマネをするだけのときもあり、捕手は何度も転がる。
捕球に失敗すると、外野ノックを終えた選手を含め全員が
センターバックスクリーンまで往復走らなければいけない。
これもたった1回だけだった。お見事です!

             ↓


「うわ〜〜〜」と言いながら一斉に外野へむかって走り出す
              ↓

この頃、OBや引退した3年生もやって来る。
まずは長尾信幸くんと猪野友介くんの茶髪になったコンビ。
そして平井裕也くん&岡大将くんの黒髪コンビに
奥野結くんと十河達也くんの佛教大1年生コンビ。
二人とも「来年は絶対試合に出ますよ!」と気合い十分。
奥野くんは学校も楽しいようで、キャンパスライフを満喫中だそう。
昨年もこの時期に二人に会い、そのときに比べるとすっかり凛々しくなっていた。
また、栗原宏之先生の息子さんで3年前のマネだった浩二さんもやって来た。

 
中西豪くんを見守る猪野先輩!         十河くん。「やっぱり大学生の顔は違うなー」by監督


ふざけてノックを打つ平井くん。相変わらずだね

バッティングメニューに入る。
3分間隔で交代していき、ライト付近ではサイドステップメニュー。
ポール間ではずっとピッチャー陣が走りこんでいる。
彼らにとって12、1月はとにかく下半身強化期間だ。
孤独との戦いは、精神面の強さも作り上げる。
レフトの方に行ってみるとダース・ローマシュ・匡くんがちょうどやって来た。
最近体重増えたんですよ〜♪」とご満悦。
近くにいた中村将貴くんも「60キロになりました!!」と嬉しそうだった。
岡くんや榧木賀隆くん、有安正充くんも加わり談義。
ホーム付近では、バッティングの様子を先輩たちが見つめる。
安井はげしいな!」ということで夏からフォーム改造した安井くんの打撃は
目を見張るものがあった。ショートの守備もブランクを感じさせない上手さ。
4月頃、長尾くんのケガで一時期サードをやっていたことがあった。
今だから書けるが「
外野の方がいいです。サードとか内野は無理っす」などと言っていた。
それが今ではサマになっている。エラーが出る感じがしない・・・


下半身がガッシリしてきた上田剛史くん。   ストレッチ中。カメラ目線が約2名います(笑)
「甲子園経験者がいることは心強い」by監督 

最後はサーキット。ジャンプ、しゃがんで前進、ジャンプ、上向いて前進・・・
(詳しくは写真を見てください)
これを3周。少ないせいか、みんな嬉しそう。
「一緒に走りましょーよ」などと言われたが断固拒否。


谷くん、有安くん、川辺郁也くんかな?しゃがんでるのは岡くん
               

のそのそ
               

中村隼くん、オレンジ手袋が今井裕太くん、、瀬尾晃広くん、
久保裕介くん、榧木くん、杉山直聡くん
                 
 ↓

小原徹也くん、誰か隠れてて、上田くん、安井くん、小林正典くん、下田くん

これ、一番下の上向いて走るトレーニングは明らかに走り方のおかしい子がいます。
その筆頭が有安くん。ホームベース付近で大爆笑で迎えられてました。
何というか・・・ドタドタしているというか、微笑ましい限りです。


有安くんに大笑いの選手たち                              ↑有安くん

これで練習は終了。かと思えば、監督さんが選手の名前を読み上げる。
全部で9人。彼らは毎月行われる体重測定で減ってしまった子たちだ。
課せられたのはインターバル5周。増えた子たちは坂道でクールダウンに入った。
 チーム内の競争の激しさが伝わった一日だった。
着実に成長している選手、ポジションを変えて練習に励む選手、下級生の台頭など。
ある選手は言った。
また逆転負けするかも、という不安がありながら中国大会を勝ちあがっていけたのは
大きい。でも、甲子園で勝たないと意味がないですよね

彼らは悔しさを味わった同じ場所・甲子園でリベンジを誓っている。
その挑戦権があと1ヵ月後に届くことはほぼ間違いないだろう。
それ以上に楽しみなのが、春までにどのようなメンバーがそろってくるか、だ。

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ここからは私のカメラを使い放題した選手たちが撮影したものです。
いつの間にか使われてました・・・


スマイルダース&山本直コンビ               君たちはそういう関係だったのね・・・


山本直くん・・・ど、どうした(汗)?             安井&上田。この二人は相変わらずです・・・

あ!「1、2、3、4、5−!」が聞かれませんでした(T_T)
それと上田くん、ダースくん、私のことを「先生」と呼ぶのはやめてください。

*Special Thanks
栗原宏之部長、江浦滋泰監督、浜田紳吾コーチ、
守安基弘コーチ、高森雅人コーチ、野球部の皆さん
この場をお借りして、本当にどうもありがとうございます!
前日も多くの関係者の方にお世話になりました☆

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